羽田空港増便で2分に1本、中野区上空を低空で飛行機が飛ぶ!

1月21日、学習会「羽田空港機能強化の現実!」に参加した。講師は航空評論家の秀島一生さん。チーフパーサー30年の経験者だ。
世界で例を見ない「人口密集地での低空飛行」しかもこんなに多く飛んでいる!
(リアルタイムのフライトデータより)
問題は騒音だけではない。
<落下物>飛行機の事故が最も起こり易いのは到着時。高度を下げ、車輪格納庫から足を出す時に、ボルトや付着している氷が落ちることが多い。現在のルートは東京湾上空を通って羽田空港に着陸しているため、落下しても海。新たな飛行ルートでは、わざわざ都心の上空へ侵入し、埼玉県上空で方向転換して、練馬・中野・渋谷・港・大田の各区の上空を低空で通って羽田に入る。人や自動車に当たったら大きな事故になりかねない。
<飛行ルート>ルートとして1本の筋があるわけではない。様々な気象状況により、幅を持って飛行しているので、上記の地域以外を飛ぶこともあり影響は出る。
<管制官>1人の管制官が10機ほどの飛行機を交通整理している。業務遂行のために集中できる時間はせいぜい30分が限度というほどの重労働。
<安全面>価格競争による、整備の不徹底や簡略化がされている。
空港に滞在する時間短縮のため、以前は安全の観点で燃料を給油し終わってから乗客を客室に案内していたのに、今は給油と乗客案内が同時に行われている。
などなど、驚く事ばかりの内容だった。今や(航空機も格安バスと同じで)、乗客が安心して利用できないばかりか、航空従事者も過酷な労働環境におかれていることがわかった。航空法の規制緩和によって安全な暮らしが奪われないように、大勢の人に羽田空港機能強化策の問題点を発信していきます!