コロナ禍での、アメリカから日本(中野)への一時帰国体験記 その1(出国→羽田空港)

米国カリフォルニア州・レッドウッド在住のKさんが年末の一時帰国に際して現地出国時から3日間のホテル隔離を経て中野のご実家にたどり着くまでの体験をシェアしてくださいました。コロナ禍での海外からの帰国の大変な様子がよくわかります。詳細な記録をいただいたので2回に分けてご紹介します。その1は、自宅から空路羽田空港までの記録です。

 

【米国出発前~出発当日】

12月11日(土)13:25の出発に向け、その72時間以内のPCRもしくは抗原定量検査が陰性である証明書を取得し、空港でのチェックイン時に提出する必要がある。

City Health(市の保健所)のドライブスルー

前回一時帰国時は自宅から車で30分ほどのサンノゼ空港横にある医療機関City Healthがドライブスルー検査を行っており、そこでは検査後1時間で結果が出て、陰性であれば$25で日本の外務省が作成しているフォーマットでの陰性証明書を発行してもらえる。シリコンバレー界隈ではここが最速・最安と言われている。
しかし、今回はサンノゼ空港まで往復するまとまった時間が取れなかったため、一般の検査結果を日系の病院に提出すると$30-50で外務省フォーマットでの陰性証明書を発行してくれるサービスがあるので、そちらを利用することにした。

まちなかの無料ドライブスルー検査

採取検体シート

ちょうど自分が入居しているオフィスの隣に無料でドライブスルー検査を行える場所があるので、そちらの結果を日系の病院に送ろうとしたが、受け付けてもらえなかった。日本政府が認めている検体採取は以下の通り、鼻咽頭ぬぐい液(Nasopharyngeal Swab)、唾液(Saliva)、鼻咽頭ぬぐい液と咽頭ぬぐい液の混合(Nasopharyngeal and oropharyngeal swabs)の3種類であるが、今回ドライブスルー検査の採取はNasal Swabとなっていて、有効な採取検体ではなく、病院では陰性証明書を発行できないとのこと。

注)Nasopharyngeal Swabに似たものとして、「Nasal Swab」、「Oral Swab」、「Pharyngeal Swab」等がありますが、これらは有効ではありません。

在サンフランシスコ日本領事館にはこの情報はなかったが、在シアトル日本領事館のHPには上記注意書きがあった。
アメリカではドライブスルー検査が出来る場所も多いが、自分自身で行う無料のセルフ検査の場合、上記のNasal Swabであることが多いとのことなので、注意されたい。
それが分かったのが出発前日で、慌てて予定をキャンセルして前回お世話になったCity Healthのページをチェックしてするもサンノゼ空港は翌週半ばまで空いておらず断念。

サンフランシスコ国際空港のRapid test (迅速テスト)

調べた結果、サンフランシスコ国際空港内のRapid Testであればすぐに検査予約できるとのことで、予約・事前支払($225)を行って空港まで向かう。
検査場は国際線ターミナル内の航空会社チェックインカウンターの一部を使っており、予約さえしていれば予約時間より早めに行ってもすぐに検査してくれて20分ぐらいで結果が判明し、受付で日本行きを伝えるとパスポート番号などを控えてくれて、外務省フォーマットの陰性証明書を発行してくれた。これで一安心だが、帰国できないかもしれない、という精神的負担と他の検査と比べると高額な金銭的負担とが重なるため、オススメはできない。

コロナ対応出国手続き

出発当日は、サンフランシスコ国際空港でのチェックイン時に陰性証明書を提示するが、入国時に再度提出するので、見せるだけとなる。この時に併せて到着の前に質問票WebというWebサイトにて予め入国情報を登録しておくことを勧められる。登録完了時のQRコードが日本入国時に必要となるので、事前に登録しQRコードを発行しておく。

出国時のセキュリティチェックは、日本へ出発する他の乗客もいたが、他国へ出発する乗客の方が多く、通過するまで20分程要した。

機内の様子

サンフランシスコから東京行きはJAL/ANA、羽田/成田とそれぞれ日によって1便ずつ飛んでおり、特定の便に乗客が集中するということは少ないが、この日は週末土曜日のため、平日よりは乗客が多かった模様。
自分はエコノミークラスの前方中央の席だったが、自分以外の3席は空いており、就寝時含めて広々と座席を利用できた。全体的には40%程度の稼働率だっただろうか。2人組は窓側2席をペアで利用しているケースが多く見られた。
機内では日本入国に必要な書類として従来の税関申告書の他、隔離や日々のチェック等に従う誓約書、事前にどの国を訪問していたか等を記載する健康カードを渡され、入国前に記入しておくことを勧められる。内容的には質問票Webとほぼ同じであり、なぜ紙で同一内容を手書きしなければならないのか大いに疑問を感じつつ、記入する。

つづく