【寄稿】コロナ禍が子どもたちに与える影響

中野区在住で小学生のお子さんがいるお母さんから、コロナ禍で感じていることについて寄稿いただきました。親として感じる不安、子どものために考える工夫など、共感していただけるのではないでしょうか。

コロナ禍が長引き、大人でもストレスや不便に耐える気持ちで過ごす日々が続いています。育ち盛りの子どもたちにはどんな影響があるか心配になってしまいます。親として日頃漠然と感じている不安を、少し整理してみました。

精神面への影響

精神的な影響は、個人差が大きいようです。友人のお子さんはストレスや心配を強く感じて学校にいくのが辛くなり、以前よりも疲れて帰ってくることが続いているそうです。我が家の子供たちは比較的元気にしていますが、多少はストレスを感じていそう。「友達と家で遊べないから、雨の日は嫌」「旅行や映画、テーマパークなどにいけなくてつまらない」と時折ぼやいています。他には、親や大人の余裕がない空気、不安な空気を感じ取る子もいるかも知れません。

身体面への影響

身体面への影響も心配です。マスクで呼吸が浅くなって疲れやすくなったり、脳や体の成長に悪影響がでたりするのではないか。口呼吸になってしまって歯並びが悪くなることや、口呼吸の癖が治らなくなってしまうことはないか。体育や習い事の回数も減り、雨の日に運動できる屋内施設も使いづらくなり、コロナ以前よりも運動量が減ってしまっています。マスクのまま運動していた子どもが亡くなった例もあります。

コミュニケーション能力

生きていくのに大事なコミュニケーション能力は培えるしょうか。まず、マスクでは人の表情を見ることができませんし、自分の表情も乏しくなりがちです。色々な所に出かけ、人と接する機会も減りました。学校でも街中でもおしゃべりを控える場面が増え、コミュニケーションの質、量ともに低下しています。特にまだコロナ以前の社会生活が少なかった低年齢の子供たち、コロナ時代に生まれた子どもたちの発育が思いやられます。

学習面

学習面でも、マスクで口元が見えないことで、言葉を聞き間違えたまま覚えてしまうこともあるかもしれません。先生の表情が分かりにくいことで、話を聞くのがつまらなくて授業に集中しにくい子もいます。昨春の休校時に生じたカリキュラムの遅れを徐々に取り戻している最中ですが、去年最終学年だった子どもはカリキュラムを短期間で駆け足で詰め込み卒業したので、今後その影響が出てくるのではないかと気になっています。

生活の中での工夫

ワクチンの接種は始まりましたが、コロナウィルスとの付き合いはもう少し続くかもしれません。親もつい、「子どもたちが感染して重症化したらどうしよう」「こんなにずっとマスクをしながら育って大丈夫なのかな」「学力や気力が低下して後に『コロナ世代』と言われたりしないだろうか」と、暗い気持ちにとらわれてしまいます。元気に暮らし、健全に育つために何ができるかを親子で考えてみるのはいかがでしょうか。

たとえば……
・広い公園に行き、近くに人がいなければマスクを外して遊ぶ
・家でお楽しみをつくる「土曜の夜は家で映画鑑賞会」「日曜は家族で料理」「家庭菜園にチャレンジ」
・家族で沢山話す
・おじいちゃん、おばあちゃんとの電話はビデオコールにする
・マスクの下でも笑顔を心がける

こんな時こそ家族や友達と知恵を出し合い、みんなで少しでも明るい気持ちで過ごせたら、と思います。
(沼袋在住 ASさん)