西武新宿線立体交差事業の説明会(その2)

2010年3月13日 11時10分 | カテゴリー: トピックス

沼袋駅踏み切り
沼袋駅踏み切り
1、西武鉄道新宿線の地下化と高架化の比較
西武新宿線を立体交差化すると、「車道や歩道の渋滞対策」、「停車中の車の排気ガス対策」、「車や人の踏切事故対策」などの問題が解決しますが、ここで地下化と高架化を比較してみます。

(1)地下化の長所と短所

ⅰ)完成後の長所:地上景観が良好である。地上で鉄道騒音が聞こえない。踏切停車中の車の排気ガスが無くなる。鉄道跡地の利用が可能である。旧鉄道跡地を、とくに駅周辺では広場や公園や遊歩道に活用可能である。
ⅱ)工事中の短所:道路などの交通の障害となる地域が多い。土地が振動する。工事費が多額である。工期が長い。とくに地下埋設物等による工事中断する事が多く工期が長くなる。工事車両や施設により交通障害となることが多い。
ⅲ)完成後の短所:一般に鉄道ホーム等が深いところにあり時間がかかり不便である。地下道が鉄道の地下走行により土地が振動することがある。地下水が枯渇する。豪雨時地下道等が浸水する。鉄道が地下深い位置にあり乗降が不便である。人通りが少ない地下道で犯罪が生じる。走行中の車の騒音と排気ガスが増える。

(2)高架化の長所と短所

ⅰ)完成後の長所:駅付近商店、事務所、倉庫、駐輪場、駐車場などの高架下の利用が可能である。踏切停車中の車の排気ガスが無くなる。
ⅱ)工事中の短所:工事騒音が大きい。工事車両や設備により交通障害となることが多い。
ⅲ)完成後の短所:地上景観がよくない。高架鉄道の北側の日照時間が減少する。騒音対策をしないと鉄道騒音が増大する。道走行中の車の騒音と排気ガスが増える。電波障害が生じる。低周波騒音(聞こえない音)により神経障害を招き家具等が微振動する。鉄道が高い位置にあり乗降が不便である。鉄道跡地の権利は西武鉄道が保有する。

  2、問題点
さて立体交差化するために西武新宿線を地下化しても大きな問題点が残ります。

現在の西武鉄道地下化した跡地については中野区や地域の住民が自由に使えるわけではありません。たとえば跡地を広場にしたり公園にしたり道路にしたりすることは容易でありません。なぜなら跡地の地上の権利は西武鉄道にあるからです。これは西武池袋線の高架化の跡地の利用状態を見れば分ります。

 3、感 想

西武鉄道は一民間企業であり事業の採算性を確保する必要があります。一方鉄道事業は公共事業であり、事業が赤字でも採算の取れない施設を建設・維持管理しなければならない場合があります。そのため国・都・中野区は民間の鉄道事業を公費で支援することがあります。

日本は少子高齢化社会となりつつあり、これから人口減少が予想され一般に鉄道の乗客数は減少します。西武新宿線沿線の人口が減少すると、地下化によっても乗客数は減少する
ことも考えられ利用者が増える保証はありません。 (その3へ)