平和について考える8月

14日に放映された3本の番組

8月生まれということもあり一年の中で8月は私にとって意味のある月です。6日の広島、9日の長崎の原爆投下、そして15日の敗戦記念日。今年の14日の夜にはNHKで「ヒトラーに傾倒した男~A級戦犯・大島浩の告白~」、「戦争を支えた女性たち国防婦人会の証言記録」、「ひまわりの子どもたち長崎・戦争孤児の記憶」の戦争関連の番組が放映されました。

この中でも特に印象に残ったのは国防婦人会の歩みでした。満州事変が起きて軍と関係のない普通の主婦だった女性たちが出征兵士たちのお世話をしたことから始まったそうです。全くの善意からはじまったように受け取れました。そこから周りへ広がりこれを軍が銃後の守りとして利用するために全国組織になっていきました。組織が拡大するにしたがって家の中にいた女性たちが外へ出て活動することで生き生きとしていた面と、隣近所の集団の中で次第に「個」がなくなり監視圧力を互いに受けるようになっていきました。夫や息子を兵隊として出している家は偉いが、寡婦でしかも女の子だけの家の女性は非常に肩身の狭い思いだったそうです。

この番組を見て、命を守りつなげていく普通の女性がどうして結果として軍に協力するようになってしまったのか? コロナ禍を生きている現在の私たちにも当てはまると考えます。

バッチ類。憲法記念日集会、脱原発集会に参加して

長崎原爆資料館のパンフレット。友人と長崎、五島列島へ旅行

戦時と重なる命の軽視

コロナウイルス感染者が増加傾向にある中でも政府がオリンピック開催に固執したことにより、更に爆発的に感染者が増加してしまい、入院・治療が受けられない状態になっています。また感染者、医療従事者、保育者、介護従事者などとその家族への忌避や排除などが起こっています。情報が正しく伝えられないことによって“もし自分が感染したら?”との恐怖心からではないかと考えます。

国民一人ひとりの命を軽視していることは戦時と重なります。
「平和」とは戦争のない状態ではなく、互いに助け合いお互いを尊重し合える社会ではないでしょうか。これからも慎重によく考えて行動していきたいと思っています。

(運営委員 三上政子)