中野区でも「子どもの権利条例」がいよいよ実現に!
いま中野区で、「子どもに関する権利条例」(仮称)の策定に向けた手続きが進められているのをご存知でしょうか。
昨年12月21日から今年5月15日まで「中野区子どもの権利擁護推進審議会」が6回開催され、6月に答申が区長に提出されました。今後は条例の考え方(条例案)が区議会での審査、意見交換会やパブリックコメント手続きを経て、2022年第1回定例会に条例として提案される予定です。区議会で可決されれば条例が成立します。(今からワクワクします)
民主的な運営と素晴らしいリーダーシップが発揮された審議会
20年余、子どもの最善の利益を保障する「子どもの権利条例」の制定を求めてきた中野・生活者ネットワークは、条例制定に当たっては権利の主体である子どもの意見を聞くことを審議会開催前から強く区に要望してきました。また、条例の実現に大きな期待を抱き審議会を毎回傍聴しました。
審議会は、野村武司会長が各委員の発言を促しながらワーキンググループを設置してさらに議論を深め、委員からの様々な提案を丁寧に受け止める大変民主的な運営がなされていたように感じました。
その一方で、コロナ禍の中、しかも時間の制約が厳しい中にあっても子どもたちの意見を聞く方法を考えようと、時に区の職員にも檄を飛ばすなど素晴らしいリーダーシップを発揮され、出前授業、紙、Web調査で子どもたちからの意見聴取を行い、約1ヶ月の間に5,000件弱の意見を集めました。その結果は答申に反映されています。
また、公募で選ばれた4人の区民委員の皆さんも、子どもたち、子どもを取り巻く区の実態や核心を突く積極的な発言で存在感を示していました。これまで幾つかの審議会を傍聴しましたが、「区民と区の協同」を実感できた審議会でした。
オンライン講演会「子どもの権利を考える」
8月23日、審議会会長を務められた野村武司さんを講師に、オンライン講演会「子どもの権利を考える~子どもにやさしいまちづくり~」が開催されます。
条例は作ることが目的でなく、条例の精神を日々の暮らしやまちづくりに活かして、生きた条例にしていくことが大切です。
条例ができた後、私たちはどのようなまちを創造していくのか、考える機会にしたいと思います。
今後のスケジュール
2021年
8月下旬 条例の考え方(骨子)の決定
10月 条例の考え方の決定 意見交換会
12月 条例に盛り込むべき事項の決定 パブリック・コメント手続き
2022年
2月 第1回定例会に条例提案
(8月5日子ども文教委員会資料より)