「遠赤外線」の輻射・放射を利用した、次世代型空調システム「光冷暖」
光冷暖特別体感会
8月、相模原市橋本で開催された「光冷暖特別体感会」に参加しました。光冷暖とは、エアコンが「風」による冷暖房であるのに対して、「遠赤外線」の輻射・放射を利用したもの。会場のLCA国際小学校は、5年前の新校舎建設時に全館(3000㎡)光冷暖を導入した大規模施工例です。午前午後2回の体感会には建築関係、行政、医療機関、議員など全国から100名近い参加がありました。
健康的な居住空間を創出
光冷暖の特徴は、1.無風(冷暖房効果のむらがなく、ほこり、ホコリ、カビ、ウィルスを拡散しない)、2.無音、3.除湿効果、4.設置した部屋のみならず屋内全体を温度調整可能、と健康的な居住空間を創出することです。
光冷暖の仕組みは、室外機(ヒートポンプ)で液体の温度を調節し、室内機(ラジエーター/冷暖パネル)との間を循環パイプでつなぎます。そしてセラミックを含む内装材使用した壁・天井が冷暖パネルから放射される遠赤外線を輻射して建物全体に熱移動しやすい環境を作ります。冷暖パネルと人体の間の温度差で熱移動が起こり室温を夏は涼しく、冬は暖かくするそうです。
「光冷暖」の可能性
光冷暖の経済性をエアコン、そのほかの機器と一概に比較することはできませんが、会場となった小学校の場合は建設時の試算で従来型空調システムを導入するよりも施工費は二割程度安く、ランニングコストもかなり低く抑えられているそうです。また個人住宅(3LDKマンション)では一番小さい室外機と室内パネル1枚(畳1枚分の大きさ)で全室十分に効果があり、電気代もエアコン使用時に比べて低く抑えられているとのことです。
光冷暖の導入は、特に公共施設、医療施設に適した空調設備であると思います。個人住宅には、施工が大掛かりであることと室内パネルの設置場所の確保などがハードルになりますが、新築・改築の際の空調の選択肢の一つとして検討する価値はありそうです。 もし間に合えば、中野区で建設計画が進んでいる新庁舎や体育館への導入をぜひ検討してほしいものです。」(加藤まさみ)
おまけ
トイレに入ったらこんなのもありました。今、洗剤や柔軟剤などの香料で健康被害を受ける「香害」が問題になっていますが、石けんのニオイを嗅いだら香料無し! (いいですね)
とにかく校内では、英語を使う学校だからそこいらに英語の掲示物が……