地域でエネルギーのことを考えるのはまちづくりに繋がる!
NPO法人中野・環境市民の会主催の創エネ連続講座の第1回目「地域資源を活用した発電と地域社会形成」に参加した。
講師は小林久教授(茨城大学農学部環境学科・茨城自然エネルギーネットワーク代表)
昔はいろんな仕事を人が行ってきた。今はエネルギーを使っていとも簡単に行えるようになった。エネルギーには様々あるが、電気はエネルギーとしては使い勝手が良いので電気の需要が急速にのびている。
昔は地域で使う電気はその地域で作り、地域でまわしていた。今は消費地(都市)から遠く離れた地域で(田舎)大規模に電気をつくり、消費地に送っている。
地域には様々なエネルギーのポテンシャルがある。風の良く吹く地域では風力発電、日照時間の長い地域は太陽光発電・太陽熱利用、地熱のある所では地熱発電、川の落差を利用した中水力発電、森林があるところではバイオマス発電などなど。
それぞれの取り組みや特徴をはなされたが、日本のエネルギー効率は優れているので、省エネを意識したり工夫することで、2030年までに再生エネルギー30%は達成できる。・・・原発0も達成出来る!(これは田辺の感想)
課題は北海道から九州まで送電線をつなぐ事と発電と送電を分離する事。地域で連携してポテンシャルの高い物で発電する小さい電力会社をつくる。これは地域社会の形成にもつながる。送電網は国が買い取り地域の小さな電力会社に貸すと利益もあがる。
日本は日照時間は多くはないが(北欧並み)太陽熱の利用で電力消費をおさえる。バイオマスについてはエネルギー変換率が少ないので過大な期待はしない方が良いが森林のある所では活用することで森林も守れる。水は豊富で落差もあることから、中水力発電にも期待できる。余剰電力で揚水発電も出来、エネルギー利用のばらつきにも対応できる。・・先生の専門のせいか熱がこもっていた。
ヨーロッパで再生エネルギーが進んだのは、売電・送電が自由という制度上のバックブランドがあったため。ドイツのフライブルグでは市民の20%が賛同して太陽光発電会社をつくり、デンマーク・オランダは風力発電を4~5人から始め組合を作っていった。
中野で出来ることは何か?
電力消費地として発電地域への支援とか、まず1万世帯に太陽光発電をつけることから始めるなどの提案があり、実際に地域で動き出した事例を聞く第2回に繋ぐこととなった。
田辺雪子