「中野区の全ての屋根に太陽光発電を」

2009年1月26日中野区環境対策特別委員会の「中野区の全ての屋根に太陽光発電を」と題した太陽光発電学習会を傍聴しました。講師は都筑健氏(太陽光発電所ネットワーク事務局長)。

太陽光発電は地産地消の再生可能エネルギーで利用価値が高いものです。日本は普及率が2004年までは世界一だったのに、国の補助金がなくなりドイツにトップを譲りました。ドイツでは市民参加で投資をして利益が戻るやり方なので一気に普及したようです。日本は現在世界で二番目ですが、今ではアメリカ、スペイン、韓国、中国等世界中でどんどん進められています。
日本の特徴は太陽光発電の80パーセント(45万世帯)が個人の住宅用、そしてそのネットワークが出来ていることです。これは日本ならではの事なのでこれを生かして行く工夫が必要で、普及活動には既に太陽光発電を設置してその良さを語れる人が良さを語るのが有効なのです。
日本では補助金が出ても元をとるのに20〜30年かかり、施工業者に認定基準がなくメンテナンスの面で問題があり、充分発電できていない所も多いのです。また災害時には自家発電が有効なのに、それを知らない設置者もいます。
太陽光発電の普及には、発電電気を通常の電力の何倍かで買い取る優遇買取制度(FEED IN TARIFF)を法制化する必要があります。ただ利益を得ようとしてスペインで葡萄畑を壊して大規模な太陽光発電装置を作った例など問題もあるので、利益追求のみにはならない「節度のある」優遇買取制度を「中野モデル」として作ったらとの提案がありました。
太陽光発電の環境価値を高めてグリーン電力証書化や集合住宅のソーラー住宅促進の話もありました。
周りに高い建物がたつと、充分に発電出来なくなる等太陽光発電には問題もありますが、日本のエネルギー自給率(現在4%)をあげるには太陽光発電の普及も必要です。普及には①補助金の復活②施工ガイドラインと施工士認定制度の確立③中立の相談機関の設置④普及推進員の育成⑤優遇買取制度⑥太陽光発電の技術革新⑦家電の省エネ化が必要です。私たちには省エネが求められているのです。
我が家は中野区でも多い集合住宅なので無理と思っていましたが、これからは集合住宅のソーラー化も進んで欲しいです。中野区で太陽光発電を普及していくのなら、公園や道路の街路灯にも太陽光を使って欲しいと思いました。
田辺雪子