西武新宿線立体交差事業の説明会(その1)

平成22年2月16日沼袋小学校で東京都、中野区、西武鉄道(株)の三者の主催で「西武新宿線立体交差事業」と「関連の駅のまちづくり」について説明会があり出席、三回に分けて概要と問題点と感想を述べます。

沼袋駅踏切の混雑
沼袋駅踏切の混雑
1.連続立体交差化に関する計画素案と関連計画の概要
(1)概 要

今回の西武新宿線の連続立体交差計画は、配布資料「西武鉄道新宿線(中井駅−野方駅間))連続立体交差化計画について」によれば、中井駅と新井薬師駅前間の妙正寺川西側から野方駅東側までの約2.4kmの鉄道を地下化し、鉄道と交差する道路を立体交差化するものです。

この計画により中野通りや各駅隣接部など7か所の踏切が除かれ、踏切での交通渋滞と踏切事故の解消が図られ、新井薬師駅前駅と沼袋駅が地下に新設されます。

なお地下化と高架化の事業費比較が行われ、両者とも概略670億円となりましたが、他の問題点も考慮して地下化と決定されました。

(2)今後の予定

今回の平成21年度都市計画素案説明会後、諸々の調査・検討と説明会があり、平成25年度工事着手し8年間で完成する予定です。

2.疑問点
通常地下化の工事ではシールド工法が採用されます。この工法は自動化技術など最近長足の進歩をしており工事費も急速に下がっています。しかし地下化は高架化より工事費がかかり工事期間が長くなります。

今回計画事業費は両者とも約670億円としています。ところが本計画の地下化では新井薬師駅前駅と沼袋駅の平面位置が無理に北側にシフトしています。この結果高架化では両駅付近の地上の土地と施設の買収・補償等に余分に費用がかかります。したがって意図的に地下化の事業費を安くし高架化を高くしていると考えられます。

なお地下の工事は埋設物撤去や浸水など予想外の問題が生じやすくより長い期間を要します。これらの不可抗力の工事期間は想定外としているようです。 (その2へ)
     
                  野方6丁目 下瀬健雄