エコメッセ環境講演会に参加して

2010年4月9日 11時26分 | カテゴリー: トピックス

「雨水は天水〜今、なぜ雨水利用が必要か」

 4月4日(日)、エコメッセ環境講演会、「雨水は天水〜今、なぜ雨水利用が必要か」に参加した。講師の雨水博士・村瀬誠氏のお話は、とりわけ都市に暮らす私にとって大変有益だった。
 村瀬氏によれば、雨水利用の原点は田圃にあり、洪水防止、地下水涵養、そしてビオトープの役割を果たしているが、日本人は昔から雨水に活かされて暮らしを営んできた。近年都市部で起こっている洪水や集中豪雨に対しては下水管では対応できず、田圃の仕組みを取り入れることがポイントであり、今やこの考え方は世界の趨勢だという。
 具体的には雨水を「流す」から「溜める」の発想に転換することで、(1)雨水が地下水として溜まるよう地面に浸透させる、(2)各ビル、各住宅に雨水タンクを設置して雨水を溜める。こうして、ミニダムをまちの中に無数につくることで都市型洪水の低減、地域防災、水資源の有効利用になる。「流せば洪水」だが「溜めれば資源」ということだ。
 また村瀬氏は阪神・淡路大震災でライフラインが脆いことを実感し、今後は「ライフライン」よりも「ライフポイント」が重要になってくるとも言っている。ライフポイントとは雨水タンクやプロパンガス、太陽電池などのことで、ライフラインが崩壊しても、その場所にあって自立できるためのもの。水源やエネルギーを「依存」から「自立」へと変えることであり、これには自治の意識が必要とのこと。
 
 講演のテーマは雨水利用だが、村瀬氏からは、道具としての雨水でなく、雨水への感謝の気持ちが強く感じられた。それは「雨水は、天からいただく水」という氏の言葉にも十分あらわれている。
 あらゆる生物、植物は水がなければ生きていけない。命を育む大切な水のもとをたどれば雨水。こんな当たり前のことを素直に実感できた。そして、現実の生活の中で雨水を大切に活かすことが、命を生かすことにつながることを、村瀬氏の話から学んだ。
               杉並区  ほそのかよこ